総合旅行業務取扱管理者商法

総合旅行業務取扱管理者を用いた資格商法

昨今非常に多い「総合旅行業務取扱管理者」の資格商法、内職商法についての情報提供を致します。是非じっくりと読んで契約の際の参考にして頂ければと思います。?

はじめに言っておきたいことはこの資格は独立開業して旅行業代理業や旅行業を営みたいという独立開業もしくは旅行会社に就職して勤めるといういずれかでしか必要性のないものであって在宅ワークには全く必要のない資格ということです。

又ある協会に申請すると不合格でもお金が戻るとか、合格すると就職斡旋をするだとか、チラシをおくだけで収入になるなどの話をすることが多いのですがそのようなことも安易に信じてはいけません。
合格するにも非常に難関な試験なのです。

Posted by y.yoshida Comments 21.02.


総合旅行業務取扱管理者商法の手口

具体的な創業旅行業務取扱管理者商法の手口とは?

laptop

典型的な手口紹介

1●年○月×日に(株)ABCから

「以前DMを送らせてもらったと思うけどみてくれましたか?」という電話があった。

「きたかもしれないけど、DMは見ないで捨てるからわからない」と答えると

「本来なら電話勧誘はしないが、今年はDMを見ての申し込みが少なくて枠が残っているので特別に選んでかけている」との事。

・在宅で仕事をしてくれる人を探している。

・旅行会社の簡単な事務書類を書く仕事。(行程表やパスポートの申請書など)

・ボールペン1本でできる。

・行程表は1枚書くと2000円。PCでプリントまですると4000円。

・その仕事をするためには旅行会社の方から条件があって、「総合旅行業務管理者」の資格をもっていること。

・株)ABCは「総合旅行管理者」の資格を取らせる会社だ。

・試験は10月にあって、勉強は4月から始めれば十分に間に合う。

・これは自慢なのだが、自分が指導した人で試験に落ちた人は一人もいない。

・自分にまかせれば、必ず試験に合格する。

・教材費が4●万9.●00円と高額だが、試験に受かれば旅行会社から●万×◆回支 給される。

・もし◆回受けても合格しなかったら、●●○○協会から全額支払われる。

・どっちにしても全額支給されるので、損害は出ない。

・10月に合格ののち1日1枚づつ仕事をしたら2000円×30日で6万円。

旅行会社からの支給とあわせると11万になるから、返済は楽に出来る。

・時期がきたら一括返済に変えれば分割手数料が安くなる。

なぜ●●○○協会がそのような慈善事業をしているかというと、今旅行業界も不況のあおりをうけていて、旅行会社が新規で採用して教育をしようとするとかなりの費用がかかる。

だから資格を持っている人に仕事をたのむようにしている。そこで●●○○協会に登録されている旅行会社の申請で、●●○○協会に登録されている資格を持っている人に仕事を斡旋している。・・との事。

このような内容の事を2時間にわたって勧誘された。

途中何度も「必要ない」とか「やりたくない」など断り続けたのに、しつこく勧誘。

「うちは”●●○○○○○協会”の会員で訪問販売や電話勧誘販売などでおきた問題を解決している。

ちゃんとやっているかなど国からチェックが入るので、ちゃんとした会社です。」と言われ、それでもやらないと言ったら「あなたは疑りぶかい人ですねぇ。そう記録しておきます。私に感謝する日が必ず来ます。

その時は私に土下座してあやまってくださいね」と言われました。

主人に相談したいと言ったら

「相談すると反対されるだけだし、お金は絶対に返ってくるから全額返ってきてから話したほうがいい。

○○●●協会から人数をはやく知らせろとつつかれていて、はやく返事をしなければいけない」と言われ、何度も「私と一緒に頑張りましょう!!」言われ、思わず「はい」と言ってしまい契約する事になりました。

「10分後にサービスセンターから確認の電話が入ります」と言われ、まっていると電話がかかってきて、確認と登録番号を知らされました。

その時に「○○●●協会に登録などがあるので、あとで契約を取り消したいと言わないでください」と念をおされました。

逮捕者もでました

北海道警察が2005年10月20日に特定商取引法違反で7名を逮捕しました。
札幌市中央区宮の森1の11、「株式会社ビーアイエヌ」社長林賢一容疑者(34)、同市中央区南四東四、同社役員内田英也(35)、同南一六西九、同滝谷拓(34)、同大通西二二、元社員堀奈津絵(27)、札幌市○区、同○○(35)、同(27)、同

この会社は電話勧誘で全国約6千人に教材を売り、総額30億円以上の売り上げがあったとみられています。契約者約六千人のうち、実際に資格試験に合格した人は七人しかいなかったなど重要事実の不実告知は明白でしょう。

そのほかにも、北海道札幌市北区北7条西4丁目4番地3CSインターナショナル、北海道札幌市北区北7条西4丁目4番地3トラベルゼミナール Nexus co.,Ltd 、北海道札幌市中央区南2条西6丁目17テスインターナショナル、北海道札幌市中央区南2条西六丁目17番地有限会社エージーエルなどいくつもの社名を使い分けして勧誘を行っていました。

事務所に入っていた典型的な手口は、仕事ができて収入になる。ただ旅行業務に資格を取る必要がある。、試験は簡単で誰でも受かる。(それと、合格は難しいのでは?という質問がでると、誰でも答えられるような問題を例にあげてくる)2年間で合格すれば、お祝い金60万がでるし、教材の支払いは自分のペースで大丈夫。などでした。

3月7日に札幌地裁で判決が出ました。
判決は
  女3人(A・B・C被告)・・・懲役2年罰金50万円 執行猶予4年
  女1人(堀被告)         ・・・懲役2年罰金50万円 執行猶予3年
というものになりました。

3月10日に主犯格に判決が出ました。
判決は、林被告…懲役3年 罰金300万円 執行猶予5年
内田被告(営業担当)…懲役2年6月 罰金300万円 執行猶予5年
滝谷被告(経理担当)…懲役2年6月 罰金300万円 執行猶予4年
というものになりました。

 

ちなみにこの逮捕のきっかけは一人の方の警察への投書でした

なお合格率等は 最近5年間の試験結果では

(単位:人)

年 度
試験区分
出願者
受験者
合格者
合格率
平成9年度

18,073

13,908

2,983

21.4%
国内免

6,689

5,899

2,220

37.6%
JATA免

4,153

4,097

3,343

81.6%
二重免

540

537

495

92.2%
合計

29,455

24,441

9,041

37.0%
平成10年度

16,715

12,853

2,400

18.7%
国内免

5,169

4,524

1,558

34.4%
JATA免

3,335

3,287

2,538

77.2%
二重免

373

372

314

84.4%
合計

25,592

21,036

6,810

32.4%
平成11年度

16,479

12,390

1,453

11.7%
国内免

4,837

4,219

1,080

25.6%
JATA免

1,721

1,691

1,516

89.7%
二重免

213

211

196

92.9%
合計

23,250

18,511

4,245

22.9%
平成12年度

17,008

12,444

1,262

10.1%
国内免

4,219

3,604

835

23.2%
JATA免

1,411

1,387

1,161

83.7%
二重免

248

246

224

91.1%
合計

22,886

17,681

3,482

19.7%
平成13年度

16,445

11,815

1,237

10.5%
国内免

4,156

3,556

1,408

39.6%
JATA免

1,114

1,102

913

82.8%
二重免

197

197

177

89.8%
合計

21,912

16,670

3,735

22.4%

備考:全=全科目試験/国内免=国内旅行業務取扱主任者の免除試験/JATA免=JATA研修修了者の免除試験/二重免=国内免とJATA免両方の資格を有する者の免除試験

 

クーリングオフについては

<訪問販売又は、電話勧誘販売でお申し込みされた場合、本書面受領日を起算日として十日を経過する日までの間は、書面により商品の売買契約の解除を行うことができる>と書いてあります。

●月●●日の電話勧誘でした。一般旅行主任者の資格を取って、在宅で仕事をしませんか。というものでした。もちろん、即座に断るつもりだったのですが、「うちは、けっして怪しくない会社です。いきなりの電話では、疑われることが普通なので、数日前に書面で案内してあります。」と言うのです。

ダイレクトメールなどほとんど見ずに、捨ててしまっているので、申し訳なくなってつい、相手の話を聞くことになってしまいました。

話としては、株)ABCの教材で、一日30分程(毎日やる必要はなし)の勉強をして、国家試験の一般旅行主任者の資格を取る。資格を取った後、開業し(開業、といっても看板を掲げたりするものではなく、全く資金はかからない)○○●●協会というところが紹介する旅行会社からの簡単な事務仕事を在宅でする。というものでした。

また、合格した後、○○●●協会から開業支援金として、毎月◆万円づつ10ヶ月間支払われること、不合格であった場合でも5年間試験を受けられ、それでも不合格であれば、教育給付金として受講料全額が支払われる、と言っていました。

そんな都合の良い話はない、と思い、○○●●協会について聞いたのですが、そこはいろいろな慈善事業をしていて、その一つに人材育成がある、ということ、また、旅行会社にしても、経費削減のために社員を雇うよりも事務書類は外注に出したほうが良いので、在宅で仕事をしてくれる人材が必要なのだ、と言っていました。・・(あらためて、書き出してみると、なんで騙されてしまったのか、自分の馬鹿さ加減に呆れてしまいます)

●月●●日付けで契約し、翌日契約書類、○○●●協会一般旅行主任者特別●●制度登録申込書、(クレジット)申込書、等が速達で送られてきました。

また、●●○○○○○協会からのお知らせ、というちらしも同封され、契約書には株)ABCの名前の下に●●○○○○○協会会員 登録番号 (××) 第0○0○○号、とあります。

こんなに堂々と銘打ってあるからには、手口は同じでもここだけはちゃんとした会社なのではないか?と、少々思ってしまうのですが、いかがでしょうか。

契約書に「訪問販売又は、電話勧誘販売でお申し込みをされた場合、本書面受領日を起算日として、10日を経過する日までの間は、書面により売買契約の申込の撤回または解除を行うことができる」という一文があるのですが、もうクーリングオフはきかないのでしょうか?

あるHPで、業務提供誘引販売取引に係わる規制に関係しているので、20日間のクーリングオフ期間があるはず、というアドバイスをいただいたのですが、そうすると、10日までに内容証明郵便を送れば間に合うのでしょうか?

その場合、株)ABCには電話でも連絡するべきなのでしょうか?

電話説明とは違って、けっこうむずかしい内容に思い、総合旅行主任者のHPをのぞいてみて、やっと私の事例が悪徳商法なのではいか、と思い至りました。

以上のように

総合旅行業務の資格取得をすることにより仕事を斡旋するとの勧誘を行い教材を購入させるのですが契約書上は教材の購入契約と合格後の合格祝い金、またこの○○●●協会から旅行会社を斡旋してもらい代理店の権利を得るなどの規定しかなく電話勧誘で散々言っている在宅での業務提供などの規定がありません。 またトラブルになり「業務提供誘引販売取引だ」との主張にも、「弊社は教材を購入し学習をして頂き合格後に○○●●協会から旅行会社を紹介しそこと旅行業代理業の代理店契約をするというのみで業務提供はまるっきり保証していない。単なる権利を得るのみで業務提供がないから業務提供誘引販売取引に当たらない」等との抗弁をしてくるのが特徴です。

ようは代理店の権利を得るのみであとは勝手に自分で稼げこっちは関係ないよということです。あれ程やかましく言っていた仕事のあっせんなどは全く関係ないということです。

電話での勧誘文句と契約内容が全く違うのですね。

消費者にしてみれば在宅で仕事が斡旋されて簡単に出来るとの勧誘文句を言われて誘われているのです。もちろん証拠は残りませんが。

旅行業代理業のなんたるかなど知るわけも無く旅行代理業の登録が必要であったり当然独立開業すれば収入保証など無いことなどが解るわけもありません。勝手に自分の営業努力で仕事をとってくるしかないのです。

権利のみ与えて後は自分で稼がなければいけない等いうことは全く解っているはずも有りません。

このようなセールストークと契約書の間の巧みな操作により脱法的に「業務提供誘因販売取引」の適用から逃げていると思われます。

旅行業の代理業など一主婦にできるような片手間でできるような性格のものでもなく旅行業務管理者の資格も決してこのようなものでもありません。

このあたりは法の穴でもあると私は思います。

代理店契約と業務提供の有無という非常に微妙なところをついてきた商法と思います。

一応参考意見として国民生活センターのトラブルメール、経済産業省相談メールにも私の事務所ではあげております。

消費者のみなさんも是非同様の事例がある場合は注意して頂き少しでもおかしいと思いましたら情報をあげていってください。

真実の総合旅行業務取扱管理者資格とは何か?

(社)日本旅行業協会 http://www.jata-net.or.jp/ でもこの資格について紹介されています。

Q&A< 旅行業務取扱主任者の仕事を教えてください。>

旅行契約に関する事務の管理・監督です。

具体的には、次の業務です。

(1) 取引条件の説明と取引条件説明書面の交付

(2) 書面の交付

(3) 適正な広告の実施

(4)旅行に関する苦情の処理

※主任者は、旅行会社の営業所毎に1名以上(従業員が10名以上の営業所では2名以上)いることが義務付けられています。つまり営業所に配置が義務付けされているもので在宅ワークに必要なものではありません。

<「合格すれば在宅で仕事ができる」と通信教育の勧誘があるのですが…。>

旅行業務取扱管理者はあくまで、旅行会社に勤務して効力を発揮する資格です。 現実的にも旅行会社が在宅勤務者に業務をアウトソーシングすることはないと思われます。なお、在宅で旅行業務を取り扱うのであれば、あなたの自宅を旅行会社の営業所として登録する必要があります。

とのように紹介されています。

又国土交通省でも同じく
http://www.mlit.go.jp/kokkasiken/ryokou_.html
http://www.mlit.go.jp/sogoseisaku/ns/tetsuduki/ryokou.htm
にて紹介をされていますので見て下さい。

 

 

 

以上のようになっていますがやはり相当の勉強は必要な難関と言えるでしょう。1日数十分の勉強のみで簡単に合格できるとか、東京ディズニーランドは浦安、パスポートは正しくは旅券などいうような簡単なものではありません。

とにかく「在宅」で「簡単に」「高収入が得られる」その為に「総合旅行業務取扱管理者資格が必要」などいうことはあり得ないと思います。

※不安な方は(社)日本旅行業協会03-3592-1271、(社)全国旅行業協会03-5401-3600にも問い合わせてもいいでしょう。

結論 結論としてこの総合旅行業務取扱管理者資格が必要なのは

1)旅行会社に就職をして勤務して実力を発揮する。

2)自分で第1種から第三種までの旅行会社を立ち上げて独立開業する。あとは自分の営業努力と経営センス次第。

3)旅行業代理業を開業して登録をして自分の営業努力のみで自力で稼ぐ。

以上のケースになってくると思われます。

よって在宅で仕事があっせんされるのにこの資格が必要等いうことはありえないでしょう。 

Posted by y.yoshida Comments 17.01.

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